大不評の「教員免許更新制」廃止決定で”教育現場無視”の実態が浮き彫り (2/2ページ)
いかに免許更新が義務付けられているとはいえ、膨大な時間と費用を要するこの制度に対し、教職員から不満の声が上がったことは言うまでもありません」(前出のジャーナリスト)
しかもこの制度、更新の時期が近づいても本人への通知がないことから、うっかりしていて免許を失効してしまう、という教員も続出。
「よくあるのが、育児休暇中に更新時期を迎え、気がついたら失効してしまったというケースです。この場合、免許取得時の教職課程単位は無効にならないものの、再度、30時間以上の更新講習を受講・修了し免許状の授与を申請する必要があります。もちろん、その間は教壇に立つことが出来なくなります」(前出のジャーナリスト)
なるほど、知れば知るほど、この制度が教職員の間で圧倒的不評だった理由も頷けるが、とはいえ、廃止についてSNS上では、
《特に朗報でも何でもない。もともと不要な制度だったのだから。この不要な制度に翻弄された小中高教員が不憫なだけ》《免許更新制度には賛成だが、残念ながら制度を廃止しても、教員の待遇を抜本的に改善しない限り、志望者は増えないと思いますね》《恐らく、こう言った制度を廃止しなければならないほど、教員不足が加速しているのでしょう》といった冷めた意見も多く、さらには《国民のために働いてるのに現場を知らない国のリーダーにこっちは振り回されてる!軽々しく制度を作ったり廃止したり本当に迷惑だ!》《頭の良い人が作った制度かもしれないが、まずは教育現場に出て実態を知ってから、物を言ってもらいたい。家庭環境や生徒の精神面など、教科書通りに行かない現場を知らない限り、物を言うものではない!》といった厳しいコメントも。
政府や官僚は、こういった現場の声をどう聞くのだろうか。
(灯倫太郎)
【写真ギャラリー】大きなサイズで見る