究極の母性愛。自分の内臓を子どもたちに食べさせる蜘蛛「ムレイワガネグモ」(虫注意) (2/4ページ)
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腸の融解はさらに進み、心臓以外の他の器官も溶け始め、やがて腹の中はどろどろになった内臓だけで満たされるようになる。しかし、孵化してから5日以内に子蜘蛛がオスの手にかかって命を落とすと、こうした過程は止まる。母親の卵巣がまだ無事であれば、このオスと交尾して、繁殖をやり直す。
残った体液をお腹いっぱいにすする子蜘蛛の姿は、母親の体液で風船のように膨らんだ腹にとても小さな頭がついているといった感じだ。
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対照的に、母蜘蛛の姿は無残なものだ。体重の54パーセントをさらに失い、生前と比べたときの体重減は95パーセントになる。子蜘蛛に食い尽くされた後に残るのは、空っぽになった外骨格だけだ。
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母蜘蛛の亡骸。空気の抜けた風船のような腹部が残される。
グロテスクにも思えるが、厳しい砂漠においては見事な適応の結果なのである。繁殖期の春は餌となる昆虫が増える時期であるとはいえ、雨や気温の変化などの要因で、その数は安定していない。