人の真価は死に様にこそ…明治時代の士族叛乱「福岡の変」に散った英雄たちの最期【上編】 (3/4ページ)
「……久しぶりだな」
「あぁ。ところで……」
いよいよ斬首執行という段に及んで、越智は篠原に言いました。
「かねがね疑問に思っておったんだが、人が斬首された際、斬られた首はすぐに息絶えるのか、それとも少しは生きているのか……」
「さぁ、どうだろうか」
この期に及んで、何てことを思いつくのか……平素であれば苦笑したでしょうが、今そんな余裕はありません。
「まぁ、やってみれば判るさ……さぁ、斬れ!」
「うむ」
果たして一刀の下に斬り落とされた越智の首級は……何と目玉をひん剥き、大きく舌を出したと言います。
(アカンベェする手がつながってなくて残念だ)
普段から大仰に剽げた言行で衆目を集めた越智は、その最期まで一風変わったものでした。
咲かて散る 花のためしに ならふ身は
いつか誠の 実を結ふらむ【意訳】咲き誇ることなく散ってしまう花のような一生だったが、大義のために生きた誠の心は、後世必ず結実するだろう
あらうれし 心の月の 雲はれて
死出の山路も 踏みまよふまし【意訳】あら、嬉しい。