教員が見るべき「学生のやる気」を知ることができるポイントとは? (4/5ページ)

新刊JP

だから、決まりきった定型文で感想を書いてくる学生よりも、講義に対するモチベーションは高いということですね。

――定型文を封じることで、学生の「やる気」を転化させることはできるのですか?

中村:8割はできませんが、2割はちょっとだけやる気が上がります。

――学生の「やる気」が落ちているときに、「やる気」を出させる方法についてお聞きしたいです。

中村:的確な答えになってないかもしれません。学生によるんですけど、この子はすぐに声をかけたほうがいいという時には声をかけます。ただ、基本的には学生がSOSを出すまで待ちますね。これは1人ひとりちゃんと見て声かけのタイミングを計っています。

――その学生の性格に合わせて変えていらっしゃる。

中村:これは僕の問題なんですが、僕が発する言葉って毒や棘が多いんです。それを丸呑みすると、拒絶反応を起こされてしまうんですね。だから、厳しいことを言われるのを我慢してでも、先生の話を聞いてみようという雰囲気に相手がならない限りは、声はかけられないです。一方で、僕と学生の間である程度の信頼関係が構築されていれば、早めに言います。

――となると、信頼関係が構築できる環境が必要だと思います。その意味でも、大教室で一方的に話を聞くスタイルの講義ではなく、アクティブラーニング的な授業の方が学生との距離が縮められそうです。

中村:多くの人はそう思うでしょうけど、残念ながら幻想です。本書の第5章で、現職の幼小中高の先生を対象にした教員免許状更新講習でのアクティブラーニングの実践を書いていますが、あそこで僕の話がちゃんと通じていたのは3%くらいでしょうか。

3%と聞くとすごく低いと思うかもしれませんが、1人の人間が見ず知らずの100人を相手にして、影響を及ぼすことができるのは3人がMAXだと思います。そういう意味では、教育活動の現実は徒労が多い。でも、その3人が意図通りに育つのを見ることができる。その割り切りが教員には必要なんだと思います。

「教員が見るべき「学生のやる気」を知ることができるポイントとは?」のページです。デイリーニュースオンラインは、カルチャーなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る