新撰組「10の謎」を全解明する(1)有為の志士を斬りまくった「極悪殺人集団」 (3/4ページ)
年齢を経て20代の頃には土方歳三(ひじかたとしぞう)が付き合いたい人ナンバーワンでした。カッコいい土方さんに遊ばれたい、みたいな(笑)。30代に『新選組グラフィティ1834〜1868』(実業之日本社)を書きましたが、局長の近藤勇(こんどういさみ)を主人公にしました。結婚するなら、近藤さんのような人がいいなと思い始めたからです」
歴史家の河合敦氏はその魅力を、
「人の輝き。新選組を構成している隊士達一人一人が実に個性豊かで魅力的」
だと指摘する。
確かに、全員が剣客・剣豪ぞろいの上に、いかにも親分肌の近藤勇局長、鬼の副長として恐れられながらもイケメンで女にモテまくったという土方歳三、結核に冒されながらも誰よりも敵を斬りまくった天才剣士の沖田総司をはじめ、酒飲みで乱暴者だったために粛清されてしまった芹沢鴨(せりざわかも)など、人間的かつユニークで多士済々、キャラが立っている。
「彼らは当初は『幕府を支える佐幕(さばく)が正義の時代』を生きていたのに、ある日を境に逆賊のレッテルを貼られて敗者の道を歩んでいった。歴史の流れの中で価値観が揺れ動く恐ろしさ、戦争中と戦後もそうだったし、現代の私達にも通じる。今も考え続けなければいけない課題なのでは」(堀口)
河合敦(かわい・あつし)65年、東京都生まれ。多摩大学客員教授。