世が世であれば…男に騙され、売り飛ばされた没落華族・松平義子の悲劇 (4/5ページ)

Japaaan

「危ない!」

電車がカーブを大きく曲がると、義子は遠心力で振り落とされ、全身をアスファルトに強打。昏睡状態に陥って病院に担ぎ込まれます。

当時の電車は車両にむき出しの部分があり、車内が満員だったのかそこに乗っていた義子は、心身の過労で気が抜けたところを振り落とされてしまったのでしょう。

「「「義子!」」」

豊子が看病していたところへ、すっかり離散していた兄たちや行方不明になっていた八重子も駆けつけ、しばらくぶりに兄弟全員が揃います(たまは既に病死)。

「あぁお嬢様、おいたわしや……」

かつて松平家三代に仕えていた老臣の堤和芳(つつみ かずよし。当時85歳)が杖をつきつき見舞いに駆けつけたのがせめてもの慰めになったかどうだか、昏睡状態から意識が戻らないまま、義子は息を引き取ったのでした。

終わりに

以上、松平義子の生涯を駆け足で紹介してきましたが、その末路に世の無情さを感じずにはいられません。

いわゆる上流階級から転落した者は庶民から冷遇され、時には敵視されながら、その多くが時代の激流に淘汰されていきました。

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