改正健康増進法に、たばこ税増税... 肩身が狭い喫煙者諸君!超絶居心地いいカフェが、渋谷にあるぞ
ここ数年で、喫煙者を取り巻く環境が大きく変わっている。
例えば、2020年4月の改正健康増進法の施行。これにより屋内施設が「原則禁煙」になり、飲食店で座ってたばこを吸うことが難しくなった。
そして、頻繁に実施されるたばこ税増税。筆者が大好きなメビウスは、21年10月の増税で540円から580円に値上げした。初めてメビウスを吸った16年には、一箱430円だったのに......。
肩身が、狭すぎる――。10月下旬、高くなったたばこをポケットに入れ、トボトボと肩を落としながら取材のために渋谷を歩いていると、こんな看板が目に入った。

「全席喫煙可」。そして、その下にはランチメニューが。
今どき珍しい、席に座って一服できるタイプの飲食店である。
店名は、SMOKE&CAFE「LiGHTERS(ライターズ)」。中に入ると、その居心地の良さにビックリ。
こんなご時世だからこそ、喫煙者のオアシスとなりそうなお店を紹介しよう。
「愛煙党」代表のこだわり「LiGHTERS」は21年8月下旬、渋谷の公園通りにオープン。開店時には、SNS上で大きな話題を呼んだ。

店長の渡久地ゆうき(27)さんが8月23日、自身のツイッターで、
「渋谷で全席喫煙可のカフェを開きます!長い間準備してきましたが、ようやく明日オープンです。紙巻たばこはもちろん、葉巻でも何でもOK!座ってコーヒーを飲みながらゆっくり煙草を嗜む、喫煙者だけの至福をぜひ当店で!」
と呟いたところ、喫煙者・非喫煙者から、
「時代の流れに逆らったお店 愛煙家の僕には非常にありがたいです」「こういう場所ありがたい~ マジ、喫茶店が消えつつあるからね」「自分は喫煙者では無いですけど、堂々と喫煙者が吸える場所は大事だと思います。ダメなところは増えるのに大丈夫な場所が減るとめんどくせえって路上で吸う人出てきますもんね...」
などと好感を得て、「いいね」を1万2000件以上集めたのだ(いいね数は11月2日に確認)。

愛煙家の彼は20年2月、たばこを吸う人と吸わない人との「共存」を目指し、政治団体「愛煙党」を立ち上げ、翌年1月には、党代表として埼玉県戸田市議会議員選挙に出馬した。
主な政策として掲げていたのは、「たばこ税を活用した喫煙所・分煙環境の整備」「未成年者喫煙防止対策の徹底」「たばこ税増税反対」など。
「愛煙党の1番の主張は、喫煙者が負担するたばこ税の一部を、喫煙所の設置などを目的とした事業に優先的に活用できる制度の設備や、その実施を目指すことです。今年の10月には、たばこ税が増税されましたが、ただ増税するというだけなら、反対なんです」
落選という結果に終わったものの、選挙をきっかけに多くの愛煙家から声援が送られ、LiGHTERSの出店に繋がったという。このカフェは、愛煙党の政策とマッチしている、と渡久地さんは話す。
「今まではカフェでも吸うことができましたが、改正健康増進法が施行され、昨今は座って吸う機会が減ってしまいました。ほぼ毎年たばこ税が増税されていますが、その一方で喫煙所は減り、喫煙者の肩身は狭くなっていると思います。食事をとりながら、また飲み物を飲みながら、たばこを吸える、そんな居心地の良い場所を残していきたいという気持ちが大きかったですね」
なお、改正健康増進法では、LiGHTERSのような「喫煙場所の提供」を主な目的とする店は、「喫煙目的施設」(※)にあたる。
(※)「喫煙目的施設」とは、バーやスナック、または店内で喫煙可能なたばこ販売店、公衆喫煙所など、喫煙をサービスの目的とする施設。喫煙に加え、飲食等を提供することができる。原則、主食(社会通念上主食と認められる食事。米飯類、パン類、麺類などが主に該当)の提供は認められないが、ランチ営業を行う場合は、その時間のみ提供してもよい。また、電子レンジで加熱するだけの主食・出前で取った主食も提供可能。コーヒー×たばこ最高!食事にも力を入れている

LiGHTERSの店内は、広々とした空間と高さのある天井が特徴的。換気に力を入れ、お客さんがあまり「煙たさ」を感じない作りにしているそう。
またコーヒーは、喫煙者の目線で考えられブレンドが多く、なかでも「煙草に合うコーヒー」は店で一番の人気だという。

適度に濃くて後味はスッキリ。たしかにたばこには、こういうタイプが、ピッタリだ。このマリアージュは、喫煙者にしか味わえない。
席から店内をぐるりを見渡すと、オープン型のキッチンが目に入る。

フードメニューにも力を入れており、本格的な料理をふるまうのは、イタリアンレストランで10年働いたシェフだ。

昼はコーヒーの他、ランチメニューのパスタを注文するお客さんが多いという。
夜は、お酒とともに肉料理......、なんて組み合わせが人気だそう。どれも、たばこを吸いながら食べられるなんて、愛煙家にとっては嬉しいばかりだ。
オープンから約2か月。その間、たばこ税増税があり、新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が発令されている期間も長かったが、客足は徐々に伸びているという。
営業時間は8時から22時まで。
ひと息つくには、ピッタリの場所だ。増税でダメージを受けた皆さん、いっそ、「喫煙者のために作られた空間」で、「喫煙者しか味わえない時間」を、ゴージャスに過ごしてみるのはいかがだろうか。