重要文化財の運送レポ!日本有数の仏像「聖徳太子童形立像(孝養像)」が運送業者に運ばれる一部始終に潜入 (2/5ページ)
あらゆる部分に心地よい緊張感のみなぎった素晴らしい像で、数ある日本の聖徳太子像の中でも最も美しいと評する専門家もいるほどです。
この像が国の重要文化財に指定されているのは、このような美術的観点からだけではなく歴史の中でも重要な意味をなしているからでしょう。
今では、大切に祀られ守られている聖徳太子像ですが、江戸時代には荒れたお寺に置かれていました。それを、ここ善重寺に移して篤く祀ったのが水戸黄門としておなじみの水戸光圀公だったのです。
それによって安住の居場所を見つけたように思われた聖徳太子像ですが、幕末には善重寺も世の動乱に巻き込まれることになります。

それでもなんとか戦災を免れた聖徳太子像のために太子堂が作られることになり、中心となった人物こそ、あの渋沢栄一。
日本最初の一万円札の肖像画である聖徳太子像を、のちに一万円札の肖像画になる渋沢栄一が保護しようとしたのは不思議な縁を感じますね。
仏像を守りながら運ぶ運送会社のプロの技それほど大切にされて来た貴重な仏像を、傷つけずに長距離輸送するには卓越した技術と高い集中力が必要です。運搬にやって来たのは「日本通運美術品事業部」のチーム。
日本通運はこれまで、70年にもわたって美術品の運送を手がけて来たプロ中のプロ。