不倫許すまじ!武士道バイブル『葉隠』が伝える夜這い男と妻への復讐エピソード (2/4ページ)
(まったく、筒抜けではないか)
ここで戸板を蹴破って不倫現場へ突入するのはたやすいものの、ここはグッと我慢です。
(バカどもが……せいぜい励むがよいわ)
粗末な壁から洩れ聞こえる嬌声に昂ぶる怒りを堪えつつ、武士は間男を待ち続けました。
(……来たな)
もう半刻ばかりも待ったでしょうか、すっかりお楽しみ終えた間男が「また来るよ」とか何とか吐(ぬ)かして家から出て来たところ、武士はバッサリと斬り捨てました。
「ただいまー」
血に濡れた刀を引っさげて帰宅した夫の様子に異変を察した妻は恐れおののきますが、武士は何食わぬ顔で言います。
「我が家に盗人が入っておったので、斬り捨てた……ダメではないか、戸締りはしっかりせんと、な!」
そう言って、武士は渾身の怒りで壁をブチ抜いて破壊。米俵を一つ立てかけ、盗人の入った証拠を作った上で、奉行所へ斬捨御免を届け出たのでした。