【百鬼夜行絵巻】物の化け物・もののけから見える人間のエゴとエコ (2/2ページ)
要は官庁の汚職腐敗がその極に達し、政治の規律がまったく乱れきっていたのだ。そのような時代に百鬼夜行、物の怪大行進は生まれたのである。
■現代版もののけ百鬼夜行とは
人間が作りだしたものが悪さを始め、結局人間たち自身の首を締め上げることになる。物の怪をそのように定義をすれば、近代日本がたどってきた公害問題、昨今の環境問題にも通ずるものを感じないであろうか。
物の怪となって人を苦しめるか、有害な毒となって人を苦しめるか、温暖化による環境変化となって人を苦しめるかの違いだけで、根本は人間が作りだしたものを適切に処分(埋葬)する方法まで考慮に入れていなかったために起きたことなのだ。人が進歩とか成長という言葉のもと、エゴを垂れ流してきたことにより、物の怪たちが公害、温暖化という姿で現れてきたまでのことである。
最近、温暖化をストップさせるためのエコ活動が盛んになり、SDGs(持続可能社会)という言葉が出てきて、生産活動の拠点である企業は真剣に取り組むようになった。作ったものがどのような影響を及ぼすのか、しっかり見据えて物を作っていこうという現れである。これにより現代の物の怪が弔われるのか、さらなる物の怪を生むことになるのか、注視が必要であろう。