エジプトのミイラを包んでいた布(リネン)には大量の文字が書き込まれていた (4/5ページ)
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しかし、エトルリアの儀式の書が、エジプトのミイラとなんの関係があるのだろう?
このミイラはおそらく、紀元前3世紀ごろ(ライダー・リンテウスはこの時代にさかのぼるものであることから)、ローマに併合されたエトルリアからエジプトに逃げてきた裕福なエトルリア人ではないかという説がある。
エジプトで亡くなった、ほかの裕福な外国人と同じように、この若い女性も埋葬前に防腐処理されたののだろう。
ライバー・リンテウスの存在は、エトルリア人の埋葬習慣の一部として、死者のための記念だと説明できるかもしれない。だが、大きな問題は、ミイラと共に埋葬されていたパピルスの巻物の断片だ。
その巻物によると、死者はネシ・ヘンスという名のエジプト人女性で、神に仕えるテーベの仕立て屋パヘル・ヘンスの妻だという。
よって、エトルリア語が書かれたライバー・リンテウスとミイラ本人であるネシ・ヘンスは無関係のようで、この女性を黄泉の国へ送る準備をするのに、エンバーミング(遺体防腐処理)を行った職人がこのリネンしか手に入れることができなかったのではないかと思われる。
こうした歴史の偶然から、ライバー・リンテウスは、現存するエトルリア語の最古のテキストとして知られるようになったというわけだ。