古代エジプトのミイラ作りの材料が大量に発見される (2/4ページ)
当時のエジプトでは、魂であるカーは、死と共にいったん肉体を離れるが、冥府の神オシリスの神々しい楽園で再び肉体と一緒になると信じられていた。
肉体をきちんと保存しないと、魂と一緒になることはできず、楽園に入る権利を失ってしまうという。
何世紀もの時間をかけて、死後の世界へ移行するミイラ化のプロセスと儀式は完成されていった。
脳が重要だとみなされたかどうかは不明だが、なんらかの方法で脳が溶かされ、頭蓋骨から掻き出されたことはわかっている。
その他の臓器は重要なので、保存しなければならないと考えられていた。おもしろいのは、心臓が思考を司る臓器だと信じられていたことで、そのせいで、脳の価値が低くなったのかもしれない。
すべての臓器は、塩やナトロンで保存処理をされ、カノープスの壺の中に入れられて遺体のそばに一緒に埋葬された。だが、心臓はたいてい体内に残された。
このたびの発掘では、こうしたカノープスの壺が4つ見つかっている。発見当時、石灰石でできた壺は空だったが、象形文字で壺の主の名前がWahe lq Raと記されていた。
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アブシール墓地で見つかったカノープス壺 / image credit: Egyptian Antiquities Authority・アブシール墓地に埋葬された人々
墓の主のことは、名前しかわかっていないが、近くの墓も何年もかかって発掘されている。そのひとつは、第26王朝末期から第27王朝始めの軍司令官メネキブネカウの墓だ。
ほかにも、王の知人パディホル、神官イウファ、外国人傭兵の監督者ウジャホレスネトの墓もあった。