なんというゲス行為!それとも功徳?平安時代、貴族たちが庶民たちに行った「とりばみ」とは (2/4ページ)
平安貴族の豪勢な食膳(イメージ。画像:奥州市公式ホームページ)
尊者(そんじゃ。主賓クラスの大臣)……28品
公卿(くぎょう。最上級貴族)……20品
殿上人(内裏への出入りが許された上級貴族)……12品
主人……8品
献立は飯、調味料、魚介類、鳥肉、干物、唐菓子(揚げ物)、木菓子(果実類)など。獣肉(四つ足)は殺生として忌まれ、野菜類は下品として避けられたとか。
調味料は塩、酢、酒、醤(ひしお。塩漬け)の4種類が用意され、それぞれの料理に好みの味をつけたと言います。
※『類聚雑要抄(るいじゅぞうようしょう)』より
主人は自分の豊かさをアピールするため、これでもかとばかり椀飯振舞に及びますが、当然みんな食べきれません。
もちろん中にはとんでもない大食いもいたのでしょうが、ひとかどの貴族であれば、そんながっついた真似は慎むものです。
では、食べ残したたくさんの料理をどうするのか……そこで「とりばみ」が行われます。
「方々、もうすっかり召し上がられましたな。されば『とりばみ』といたしましょう……よし、入れよ!」
主人の合図とともに、庭先へわらわらと庶民たちが入ってきました。みんなお腹を空かせているようです。
「そーれ!」
すると客人たちは、自分の食べ残した料理を箸でつまんで庭先へ放り投げます。庶民たちは放り投げられた食べ物に殺到、奪い合うように頬張るのでした。
「俺のだ!」「よこせ!」「こっちに下せぇ!」
「ほれほれ。