便移植で双極性障害の症状の改善に成功。世界初 (4/5ページ)
同様に、統合失調症の患者から便をもらったラットには、統合失調症のような症状が現れる。
これは直接の因果関係を証明したものではないが、それでも便移植でいくつかの精神疾患を治せる可能性を示唆するものだ。
そもそも腸内細菌はどうやってメンタルに影響を与えているのだろうか? その手段はいくつもあるが、それぞれが複雑で、相互に作用している。
たとえば、細菌は腸壁に直接働きかけ、迷走神経を介して脳にシグナルを送る。また大量の化学物質(短鎖脂肪酸など)を作って、免疫系も含め、事実上全身に作用する。ちなみに脳は免疫細胞に大きく依存している。
ただし、今の時点で、便移植がうつ病や双極性障害に効きそうだという証拠は、事例が少なすぎる為、裏付けに乏しい。
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・必ず医師の指導の元で検査済みの便で
最近注目を集めていることから、自己流で便移植を行う人もいるそうだ。
有名な人としては、オーストラリアのフォークバンド「Boy & Bear」のボーカリスト兼ギタリスト、デイブ・ホスキンスがいる。彼は「うんちローディー」なるスタッフを雇っており、ツアー中にスタッフから便移植を受け、不安や気分の落ち込みをコントロールしているという。
だが、いくら効きそうだからといって自己流では危険だ。便移植をやるなら、きちんとした医師による指導の下、検査された便を使用しなければならない。
赤の他人からもらった便など、どんな病原菌や寄生虫が含まれているかわかったものではないのだ。