家庭で実践できる「子どもの思考力」を育む子育て (4/4ページ)
ケーキであれば、「3/5」という分数を短絡的に出すのではなく、「半分ずつ分けると一人分足りないよね? どうしようか?」などイメージさせることが大切です。
行列であれば、列が定常状態になったと仮定して、1分間で後ろに何人並んだのかを数え、「並んでいる人数÷新たに並んだ人数」が概算の時間になります。このように、生活の中に算数をどんどん取り入れてほしいと思います。
――親の思考力も試されますね。
鬼木:そうだと思います。「子どもと一緒に考える」というのが一つポイントで、「いい子に育てたい」と願いながら親の自分は努力しないというのはおかしいじゃないですか。自分ができなかったことを子どもに託すケースをよく聞きますが、親も考える姿勢を見せることが重要だと思います。
勉強に限ったことではありませんが、子どもは一つの人格を持った人間なので、何を考えているのかを親が汲んで、話を聞いてあげることが大切です。親が「こうしなさい」と言っても、なかなかその通りにはなりません。勉強にしてもスポーツにしても、本人が納得してやることが大事で、それによってたとえば1位になれなかったとしても「どうすれば1位になれるのか」と子ども自身が考えますし、「そんなに努力しないといけないなら3位でいいかな」となったとしても、そこには子ども自身の決断があるので納得感が違います。
――また、「安易な結論で満足せずに納得いくまで考えるクセづけ」をするための方法もお聞きしたいです。
鬼木:まずは、すぐに答えを教えずに、「〇〇ちゃんはどう思うの?」と聞いてあげることが大切です。そして、それがなぜなのかをさらに質問してあげてください。
「なぜ、空が青いの?」と聞かれて、困ったときにスマホで調べるというのはあまりお薦めしません。答えが違っていても一緒に考えてみる、そして時間をかけて正解を見出していくことが“考えるクセづけ“に繋がると思います。
(後編に続く)