手足がしびれ怒りっぽく!?将軍・徳川家光の命も奪った奇病「江戸わずらい」の正体とは (3/5ページ)
故郷では麦や穀物・野菜を中心とした食生活を送っていた人が、江戸に来た途端にいきなり白米をたくさん食べておかずは少し……という食生活に変わったら、体調を崩しても不思議ではありません。
明治海軍の「脚気」対策ちなみに、現代人こそ白米をよく食べていますが、それでも脚気にかかる例が少ないのは「おかず」のおかげです。白米でビタミンB1を摂取できなくても、現代はおかずが豊富で栄養分もたっぷり摂取できるのです。
実は江戸時代に限らず、平安時代以降に白米をよく食べていた皇族や貴族の中にも、脚気に似た症状で死亡した人は少なくありません。
江戸わずらい、というと江戸時代だけの病気であるかのようですが、これは白米の普及とともに一般庶民の間にもこの病気の存在が浸透していったことからついた名称です。この病気が、今でいう脚気だとついに解明されたのは明治時代になってからでした。
きっかけは、海軍の軍人たちが、この病気で相次いで亡くなったことです。当時の海軍軍医・高木兼寛(たかきかねひろ)は、調査の結果「原因は食べ物ではないか」と思い至ります。