豆腐の調理法を100通り記した江戸時代のベストセラー『豆腐百珍』は今でも価値あるレシピ本 (1/3ページ)
「レシピ本」が流行した江戸時代
江戸時代中期は、鯛・卵・こんにゃく・大根などさまざまな食材の調理法をまとめた、今でいうレシピ本が多数出版されました。それらは『〇〇百珍』と銘打たれ、「百珍もの」と呼ばれていたそうです。
その中の一つに、豆腐の調理法を100通り記した『豆腐百珍』がありました。これは1782年に発刊されたもので、今でもレシピサイトなどで再現レシピが作られるほど、その内容は充実しています。
ベストセラーが生まれるのには理由がありました。江戸時代中期以降は寺子屋が普及したため、庶民の間でも文字の読み書きが広まっていたのです。しかも寺子屋で勉強をする生徒の4人に1人が女の子だったといわれ、江戸をはじめとする都市部では女性の師匠も少なくなかったとか。思いのほか近代的だったんですね。
特に、豆腐と大根は、白米とあわせてその白さから「江戸三白」と呼ばれる人気の食材で、だからこそ『豆腐百珍』も庶民の間でよく読まれたのでしょう。