「本当にシビれますね」 あさのますみが影響を受けた名エッセイストの凄さとは? (2/5ページ)
ただでさえ内容がヘビーで、なおかつ手紙を書いた本人がそれを読むとなると、聞いてくださる方々も大変だろうと。そういう理由で私が読むという発想はなかったです。
――朗読されているのが声優の坂本真綾さんです。この本が出版されたときに、真っ先に感想をくれたのが坂本さんだったそうですが、あさのさんが坂本さんに朗読してほしいとお願いしたのですか?
あさの:そうですね。真綾ちゃんは『逝ってしまった君へ』が出たときに、自分で本を買って読んでくれて、心のこもった長いメッセージをLINEでくれたんです。そのことがすごく嬉しくて、この本を誰かに読んでもらうのであれば真綾ちゃんがいいと思っていたので、私から本人にお願いをしました。
――オーディオブックの収録にあたっては、あさのさんと坂本さんの間で何かやりとりはあったのですか?
あさの:LINEで真綾ちゃんからいくつか質問がきたりしましたね。私自身は立ち会うかどうか悩んだのですが、やっぱり悲しい感情が込み上げてくるだろうし、真綾ちゃんも著者本人がいるとやりづらいだろうということで、スタジオに差し入れだけ持って行って、「宜しくお願いします」と言って去りました(笑)。
この本については、オーディオブック化する前から真綾ちゃんとやり取りをしていたのですが、目指している方向が一緒だったんです。私は悲しみを押し付けるような感じになってほしくなくて、ある意味で淡々としていて、聞いている側が気持ちを想像するような感じになってほしいと思っていたのですが、真綾ちゃんもそんな風に(悲しみを前面に押し出すように)読むつもりはないと言っていて、そこは一致していたから、あとは真綾ちゃんの感性を信頼してお願いしました。
――実際に坂本さんが朗読された『逝ってしまった君へ』を聴いて、どんな印象を受けましたか?
あさの:実は書き終えてから真綾ちゃんの朗読を聞くまで、この本を一度も読み返していなかったんです。