いまだFAXが現役 日本でデジタル化が進まない理由 (3/4ページ)

新刊JP

――保健所の方もプライベートでLINEを使ったりメールのやり取りくらいするだろうと思うのですが…。

竹本:陽性者数の報告をメールでやると仮定すると、データのやり取りを全部添付でやるでしょう。そうなると、新しいデータと古いデータを取り違えるという可能性が出てきますよね。

あとは誤送信もありえます。今のメールソフトって最初の3文字くらい入力するといくつかの候補が出てくるじゃないですか。送る人はこのアドレスだと思い込んでいても、実は候補に出てきた違うアドレスに送ってしまっていた、というのが一番の「あるある」だと思います。まして個人名や入院先などの個人情報もやり取りするでしょうし。

――個人情報が全然違う人に送られてしまうミスは怖いですね。

竹本:もちろんFAXでも誤送信はあるのですが、ワンタッチで登録しておけばそんなに起こるものではありません。

本当はFAXを紙で出さずにデジタル処理をして、そこから自動的に集計をするということはできるんです。ただそこまでやると、現場の人がついていけない可能性がありますし、メンテナンスの問題もあります。

――お話を聞くと、自治体のDXは長い道のりのように思えます。

竹本:長い道のりですよ。どうしても現場ではRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)や自動化をすることで自分の仕事がなくなると考える人がいますし。

首長が若い自治体だと比較的理解が早いのですが、それでも予算を通すのには議会の承認が必要です。高額でなければ通りやすいのですが、何億単位の「目玉予算」となると長くやっている高齢の議員の方の反対にあうこともありますね。「DXなんて知らん」「RPAって何だ」ということで。

ただ、DXの道のりの長さでいうと自治体に限らないと思います。企業さんでもまだまだアナログでやっているところはたくさんありますから。

――海外のDX事情について教えていただきたいです。

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