いまだFAXが現役 日本でデジタル化が進まない理由 (1/4ページ)
近年メディアでよく目にする「DX(デジタル・トランスフォーメーション)」という言葉は、「デジタル技術によって人の生活や企業活動をより良い方向に変えていくこと」を指す。
ただ、この定義は漠然としている。「より良い方向に変える」とは一体どういうことか。どうすれば変わるのか。
はっきりしているのは、DXとは単なる「デジタル化」ではない点だ。真のDXとその恩恵について『DXで会社が変わる』(幻冬舎刊)の著者・竹本雄一氏にお話をうかがった。
■日本の役所でデジタル化が進まない理由――冒頭で書かれている、徳島県内の学校への中国メーカーのタブレット導入の話は面白かったです。現地に足を運ぶことなく大量のタブレットを買い入れることに不安はなかったのでしょうか。
竹本:不安がなかったというと嘘になりますが、導入したタブレットはAmazonで販売されていたので、取り寄せて使ってみたら値段の割に品質が良かったんです。それでメーカーにコンタクトを取ったという流れです。
――現地には行っていないものの現物は見ていたんですね。
竹本:そうです。もう一つ不安を取り除けた要素があって、コーディネーターの方の存在が大きかったんです。中国製品の日本への輸出を長年やっている方に間に入っていただいたおかげでスムーズに取引ができました。
――今回、DXについての本を書こうと思った理由をお聞きできればと思います。
竹本:2019年から文科省が「GIGAスクール構想(全国の児童・生徒1人に1台のコンピューターと高速ネットワークを整備するプロジェクト)」を始めました。
これによって子どもたち一人ひとりがタブレットを使って教育を受けるようになったのですが、もう何年かしたら彼らが社会に出てきます。そうなった時に受け入れ側の企業や自治体が彼らの能力を活かせる状態になっているのかという懸念を持ったことです。