「単なるデジタル化」ではない DXとは結局何なのか? (2/3ページ)
でも今はみんなスマホを持っていますから、そのディーラーは車検や点検の予約をLINEでできるようにしたんです。裏では、LINEと自社の車検システムの連携をしたはずですが、これも一つのDXですよね。電話をかけて日取りを決めるよりも効率的です。
――失敗例もお聞きしたいです。
竹本:ある学習塾のRPAで、5人いる先生が一週間でどれだけ授業をしたかというのを自動的に計算するようにした事例があります。実はこれは我々が手がけたことなのですが、学習塾の目的は子どもたちがどれだけ点数が上がったかじゃないですか。その意味ではあまり意味のない施策だったのかなと思います。データの活かし方が悪かったといいますか、目的をまちがえたデジタル化だったと思います。
――何を達成するかという「目的」の設定をまちがえると、DXもまちがった方向に進んでしまう、ということですね。
竹本:そうです。世の中のものって、方程式があればデジタル化、自動化は可能なのですが、「何を求めたデジタル化・自動化なのか」を見誤った結果、変な方向に行ってしまったケースはたくさんあると思います。
――書類のデジタル化から、決済のキャッシュレス化、単純作業のロボット化まで、DXはかなり幅の広い概念です。企業がDXを推進していくにあたって、どこから手をつければいいかわからないこともあるかもしれません。これからDXを取り入れる会社にアドバイスをいただければと思います。
竹本:単純作業であればあるほど、それをもし人的作業で行なっているのであればデジタル化するというのが一番早いのではないでしょうか。たとえば手元にある集計表をExcelに転記するような作業は意外とまだあって、それを人間がやると必ずどこかでミスが出ます。
これはRPAですぐにデジタル化できますし、デジタル化することで、違うシステムにデータを渡しやすくなる。先ほどのお話であった「リレーション」が生まれるわけです。
――またDXを推進することで企業には業務効率化や生産性向上、新たなビジネスの創出など様々なメリットがあるとされています。