稲川淳二が語る「本当にあった怖い話」福井の宿泊先で現れた男性の正体は… (3/3ページ)
(この人、少しやられてるなぁ……)と思ったんで、
「さァ? 何も見えませんがねぇ……」
と答えると、
「私の祖先は、あこぎな金貸しをしていて、借金のカタに、人から物を取り上げては、さんざん人を泣かせた祟りで、うちは代々、男はみんな短命で、私も、もうじき迎えが来るんです」
と言ったんで、
「短命なのは、祟りか遺伝か分かりませんが、人を思いやる心があれば、おだやかな気持ちになれますよ」
って答えると、この男が、深く頭を下げたんですが、下を向いたその瞬間、薄暗い闇の中で、男の顔がニターッと、うれしそうに笑うのを見てしまったんですよ。
それが、してやったりといった感じで、気味が悪くて、思わずゾーッとしましたね。
怪談の続きは、8月8日発売の『週刊大衆』8月22・29日号で。