2つのブラックホールが偶然に衝突し、未だかつてない時空の波紋を広げる (2/5ページ)
2つのブラックホールが衝突して合体した時、時空に波紋が広まる現象がまさに重力波だ。
これまでの研究では、こうした重力波のほとんどは、長年連れ添った2つのブラックホール(連星ブラックホール)が合体して生じたものであることがわかっている。
そうしたブラックホールは、おそらく恒星として生まれたときからずっと一緒で、いわば兄弟のような存在だった。
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・連星ブラックホールとは違う奇妙な重力波
だが、宇宙を移動する2つのブラックホールの”動的な出会い”によっても重力波は発生する。
2019年に検出された重力波「GW19052」は当初、2つのブラックホールが円軌道に沿って高速で回転しながら互いに接近し、やがて合体するプロセスで発生したものと考えられていた。
ところがGW19052には、従来のブラックホールの合体では説明できない奇妙な点があった。それは10分の1秒未満と短く、鋭かったことだ。
そこでドイツ、イエナ大学の天文学者ロッセラ・ガンバ氏らは、この重力波は、また別の種類の合体によって生じたのではないかと考えた。
宇宙を移動する2つのブラックホールが動的に出会い、螺旋を描くことなく瞬間的に合体したときに発生したのではないかというのだ。