【映画】これぞエンタメ? 20代、30代、40代と変わりゆく男女の関係『ビフォア』シリーズ (3/6ページ)

ゴゴ通信

そして、この第3作目である『ビフォア・ミッドナイト』は、お互いに40代となり、離婚、前妻との間にできた離れて暮らす子供との関係を構築する難しさへの苦悩、出産、これからのキャリアなどについて描かれています。そして再会の喜びや限られた時間への焦りなどが見え隠れする第2作からは考えられない、倦怠期を迎えた夫婦が、自分たちの愛は冷めてしまったのか、もう存在しないのか?そんな愛情を確かめ合うまでの様子がリアルに描かれています。

この映画は他の映画とは何が違うのか?

この映画が他の映画とは違う点については前述した通りですが、やはり実際に映画を観て「この映画は違う」と思える点は、なんといってもその『自然さ』です。

まず、第一にこのシリーズは基本的に物語の主人公であるジェシーとセリーヌが様々な話題についてランダムに話し合うだけの映画です。スマートフォンが流行し、同じベッドに寄り添うカップルでも、お互いよりスマートフォンの画面を眺めている時間の方が長いような現代社会においては考えられない程の会話が続きます。

また、会話が進むにつれて、それぞれの主人公が考えていることや感じていることが表情に現れはじめ、それにより2人の心が通いはじめたのか、もしくは愛が冷めてしまったのかを目で理解することができます。特に第1作である『ビフォア・サンライズ』では主演の2人がまだ20代前半と若買ったのもあり、はじめは緊張しているのが画面を通じて伝わってきます。

先に『自然さ』がこの映画が他の映画とは最も違う点であるということをお伝えしましたが、これは第2作目である『ビフォア・サンセット』にも当てはまります。確かに、監督であるリチャード・リンクレーターと主演の2人であるイーサン・ホークとジュリー・デルピーの3名が何度も話し合い、リハーサルをこなして緻密な脚本を作り上げたのは事実です。しかし、第1作目と第3作目は作り込まれた感があるのに対して、第2作目の会話の流れや主人公の2人がとる行動の自然さには目を見張るものがあります。

もし、何も事前情報がなく、テレビを点けてチャンネルを適当に回しててこの映画で止まったとしたら、ドキュメンタリーを観ているかの様な錯覚をおぼえるのではないでしょうか。

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