【映画】これぞエンタメ? 20代、30代、40代と変わりゆく男女の関係『ビフォア』シリーズ (4/6ページ)

ゴゴ通信

そして「これ、映画だよね?」と自問し、リモコンを置いてこの映画に釘付けになることは必至です。

『エイミー』とは誰なのか?

この現代社会におけるリアルで等身大の恋愛映画のインスピレーションとなった『エイミー』という女性は誰なのでしょうか?

これを語るには1989年にまで遡る必要があります。

後のインディペンデント映画ブームの火付け役となる『スラッカー』を作成する前、まだ駆け出しで映画監督としての成功を夢見る若き日のリチャード・リンクレーターはフィラデルフィアの街にある、おもちゃ屋でエイミーと出会います。

2人はジェシーとセリーヌの様に意気投合し、第1作目である『ビフォア・サンライズ』と同じ様に一緒に街をウロウロし、夜更かししながら話し合うなどして距離を縮めていきました。

その後、2人は第1作目のエンディングとは異なり、関係を続けようとしましたが、やはり広大な土地のアメリカ合衆国では遠距離恋愛を続けるのは難しく、2人は友達のままでいることにします。

しかし、残念ながらエイミーは第1作目の撮影が開始される前に不運のオートバイ事故により帰らぬ人となってしまいました。

この映画を製作したリチャード・リンクレーターはエイミーが亡くなった事実を知らないまま、いつの日かエイミーがこの映画を観て感想を伝えてくれると信じて『ビフォア・サンセット』までの2作品を製作し、その『ある日』が訪れることを信じ続けました。

そんな中、『ビフォア・ミッドナイト』が製作される数年前に、奇しくも第2作目でジェシーが第1作目での経験をフィクションを織り交ぜながら本を執筆したのを読み解いたセリーヌ如く、エイミーの生前の友人だった方が第1作がエイミーとリチャードが共にフィラデルフィアの街で過ごした時間がインスピレーションとなっているのに気づきます。そしてエイミーが既に故人であるという悲しい事実がリチャード・リンクレーターの下まで届くこととなります。

『ビフォア・ミッドナイト』のクレジットを最後まで観ると、リチャード・リンクレーター監督は、この映画をエイミーに捧げているのを確認できます。

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