細菌の持つ酵素を分離させ、空気中の水素から電気をつくることに成功。未来の空気発電装置に (2/5ページ)
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空気中の水素から発電できるスメグマ菌 / image credit:Rhys Grinter
その遺伝子を解析したところ、水素を消費してエネルギーに変換する「ヒドロゲナーゼ」という酵素の情報が記されていることが判明。研究チームは、このスメグマ菌のヒドロゲナーゼを「Huc」と名付けている。
そもそも水素とは、プラスの電荷をもつ2つの陽子がマイナスの電荷をもつ2つの電子で結合したものだ。Huc酵素はこの結合を切断して、電子を放出させるのだ。
流れる電子とはすなわち電気だ。つまりHuc酵素は水素を直接電気に変えることができる。スメグマ菌はそうした電気を細胞のエネルギーにして生きている。
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photo by Pixabay
・細菌からHuc酵素を取り出すことに成功
だが空気に含まれる水素はたったの0.00005%だけだ。普通の触媒ではこれほど薄い気体を消費することはできないし、空気にたっぷりと含まれる酸素によってダメになってしまう。
ごくわずかな空気中の水素から発電することができる秘訣は何なのか?
これを調べるために、グリーニング教授らはHuc酵素をスメグマ菌から取り出してみることにした。
それは非常に難しく、数年の歳月がかかったという。それでも諦めず挑戦を続け、スメグマ菌がHuc酵素を作る遺伝子を改変し、どうにか取り出すことができた。