オス同士の2匹のマウスから健康な子供を作ることに成功 (3/4ページ)

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 今のところ、この方法をそのまま人間に応用できるかどうかははっきりしない。

 だが理論的には、男性同士で子供を作れるということである。

 男性同士のカップルであっても、片方が精子を、もう片方からXX染色体をもつ卵子を作り出すことで、血のつながりのある我が子を授かれる可能性があるのだ。

 それどころか、男性1人だけでも子供を作れるかもしれないという。1人の人間から用意された精子と卵子から生まれてくるのは、羊のドリーのようなクローン・ベビーだ。

 また人間の子供だけでなく、たとえば生き残りがオス1匹だけという絶滅危惧種を、ほかの近縁種に代理母となってもらうことで、復活させることもできるかもしれないという。

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・まだまだ克服すべき課題はたくさん
 ただ成功率1%ということは、残り99%の胚は死んでしまうということだ。効率という点で、現時点ではあまり優れているとは言えない。

 また妊娠3週間で子供が生まれるマウスと違い、人間は出産までおよそ10ヶ月かかる。そのため難易度はさらに高いと考えられるそうだ。

 それでもイスラエル、バル=イラン大学の性決定学の専門家ニッツァン・ゴネン氏は、この技術はあと10年か15年ぐらいで人間でも実用化されるのではと予測する。

 なお、この期間は技術的な課題だけでなく、倫理的な課題をクリアするための時間も含まれているとのことだ。
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