ロボットの反乱を防ぐ「ロボット工学三原則」が現実的ではない理由 (2/5ページ)
第3条:ロボットは、第1条と第2条に反しない範囲で、自己の保全を図らなければならない。
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・アシモフはロボット三原則がうまくいかないことに気が付いていた
アシモフがこうした原則を最初に示したのは、『われはロボット』に収録されている短編『堂々めぐり』においてだ。
この本が発表されたのは1942年のことだが、彼はすでに人類を守るためにAIの反乱を防ぐプログラムが必要性であることばかりか、おそらくそうした法則は失敗するだろうことにも気づいていた。
アシモフはそれを示すために、AIが宇宙の発電所の制御を奪い取ってしまうというエピソードを描いている。
人間に危害を加えてはいけないはずのAIが、なぜそのようなことしたのか? その原因は第1条にある。
そのエピソードのAIは、自分が人間よりも発電所を上手に運用できることを理解していた。だから何もしなければ、人間に危害が及ぶことを見過ごすことになる。
それゆえに、自ら発電所を制御するべく、それを支配したのだ。
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また別のエピソードでは、「人間」の定義にまつわる問題が語られている。
すなわち、三原則で定められているロボットが守るべき「人間」とは個々の人間で、集団としての「人類」ではなかったのだ。
これを回避するため本作品(ロボットと帝国)では、三原則よりも優先度が高いとされる、次の第零条が付け加えられている。
第零条:ロボットは、人類全体に危害を加えてはならない。