アメリカの訴訟。バーガーキングの店内で転んだ顧客に約10億円の賠償金支払いが命じられる
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「熱すぎる」メニューによる火傷の訴訟だけじゃない。店内の床の「異物」による転倒からの途方もない高額賠償事案が起きていたようだ。
先日の、マクドナルド・チキンナゲットで火傷事件に引き続き、訴訟大国アメリカでファストフードチェーン相手の裁判がまたも話題になっている。
今回訴えられたのはバーガーキングだ。フロリダ州のバーガーキングのフランチャイズ店に来店した男性が、トイレ付近の「異物」に足を滑らせ転倒。「腰に手術を要するほどの大怪我を負った」という。
その後男性が「営業エリアおよびフロアの安全確認を怠った」としてフランチャイズ店に訴えを起こした。この訴訟で店はおよそ780万ドル(約10億9310万円)のもの巨額の支払いを命じられた。
・バーガーキングで転んで転倒。腰に大怪我をした男性
事の発端はおよそ3年前。米フロリダ州ハリウッドにあるバーガーキングのフランチャイズ加盟店セブンレストランで発生した。
近隣在住でバーガーを食べに来ていたリチャード・トゥレッキさん(48)が、トイレ付近を歩いた時に床に放置されていた濡れた異物の上で滑って転倒したのだ。
その衝撃で腰に大怪我を負ったトゥレッキさんは手術を余儀なくされ、おまけに術後の回復中に命にかかわる合併症を患った。
結腸に穴が開き、感染症や敗血症のリスクを抱えて生きることになったという。
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・安全な環境維持を怠った店に過失と義務違反があると訴訟を起こす
そこでトゥレッキさんは2021年1月、同店に対する過失と義務違反の訴訟を起こした。彼の主張は次のようなものだった。
この店は顧客のために必要な安全で清潔な環境の維持を怠り、危険の可能性についても警告しなかった。また転倒による怪我のせいで、仕事や収入が得られなくなっただけでなく、多額の医療費と痛みと苦しみが発生した。・店側に約10億円の損害賠償が言い渡される
この事件は2023年5月に裁判になり、陪審員は双方の証拠と主張を聞いた後、この店舗に対して「トゥレッキさんが事故のせいで得られなくなったと考えられる335万ドル」と「治療にかかる医療費70万ドル」を含む約780万ドル(約10億9310万円)の損害賠償を言い渡した。
なおその額面は、後に減額されて768万ドル(約10億7820万円)になった。裁判所がトゥレッキさんの保険でカバーされた医療費を考慮したからだ。
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A Burger King franchisee was ordered to pay almost $8 million to a customer who slipped・滑って転んだことと胃腸疾患との関連性
裁判に勝ったトゥレッキさんの弁護団ギニス & クラテンP.A.は、本件を「フロリダ州の過去20年間で最も大規模な転倒事故の判決」とコメント。
この評決は「依頼人の勇気と回復力の証でもある」とし、併せて「顧客の安全に責任を持つようバーガーキングにメッセージを送った」と述べている。
また同弁護団は驚きの判決の「決め手」として、トゥレクシさんが滑って転んだことと胃腸疾患との関連性を挙げている。
弁護団の一員で、トゥレッキさんの代理人も務めるH.ロスゼルニック人身傷害弁護士は、経験も知識も資金も豊富で、弁護士も医療専門家もいる彼らのチームについて誇らしげに語った。
同じく判決を喜ぶメンバーの一人、転倒事件を専門とする弁護士ミゲルA.アマドール氏はこう語る。
保険会社はあらゆる不都合を否定し、このような事件の解決にもたった20万ドル(約2800万円)ほどしか提示しませんでした。我々はこの理不尽な保険会社との交渉を取りやめ、クライアントと一緒に法廷で過ごしました。
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・店側は「転倒の証拠は不十分」と異議申し立て
なお主張を退けられたセブンレストランは、今月19日にトゥレッキさんの弁護団が主張する「レストランが床の異物について知っていた、あるいは知るべきであった」との証拠は不十分とし、新たな裁判を求める申し立てを行っている。
またトゥレッキさんへの損害賠償は過剰かつ不合理だとも主張している。
この申し立ては裁判所に係属中で、トゥレッキさんが全額補償を受けられるか、または裁判がやり直しになるかはわかっていない。
一方まだ怪我から回復していないトゥレッキさんは正義を望んでいる。
お手軽価格のファストフード店といえば時間帯によって混雑しがちで、店内の掃除が行き渡らないこともありそうな気もするけども今回のケースは最終的にどうなるのだろう?
追記:(2023/05/30)タイトル・本文を一部訂正して再送します。
References:nypostなど /written by D/ edited by parumo
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