DNA鑑定で明かされた一家の秘密。愛する父親はアメリカから逃亡した脱獄殺人犯だった (1/4ページ)
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アメリカ、ネブラスカ州の刑務所から脱獄した殺人犯は、オーストラリアに渡り名前を変え、普通の暮らしをしていた。
結婚し、子供も生まれ、逃亡生活の秘密を抱えつつも、愛される家族の一員として生きた彼の人生だが、息子がDNA鑑定をしたことによりついに明るみに出た。
ネブラスカ州連邦保安局が入手したDNAの証拠によって、オーストラリアで暮らすジョン・ヴィンセント・デイモンという名の男は、実はアメリカの刑務所から脱獄した殺人犯のウィリアム・レスリー・アーノルドだったことがわかったという。
・親を殺し、裏庭に埋めた少年
ネブラスカ州オマハ近郊に住んでいた、ウィリアム・レスリー・アーノルドは1958年、ドライブインシアターで映画「アンデッド」を観に行きたいという、当時16歳の彼の願いを断った両親を殺害し、裏庭に埋めた。
まわりには、両親は旅行に行ったと話してごまかしたが、殺人から2週間たってから、自分が両親を殺したことを自白し逮捕された。
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逮捕時のウィリアム・レスリー・アーノルド / image credit:US Marshall Service・終身刑となるも刑務所から脱走、オーストラリアへ
アーノルドは、1959年に2度の終身刑を宣告され、ネブラスカ州の刑務所で模範囚として10年近くを過ごしたが、1967年7月14日、囚人仲間とともに、刑務所を脱走した。
アーノルドと仲間のジェームズ・ハーディングは、仮釈放のときに手に入れた仮面を利用して、点呼のときに看守を欺き、有刺鉄線が張り巡らされた高いフェンスを乗り越えて、まんまと逃亡に成功したのだ。