左右の耳から異なる周波数の音を聞く「バイノーラルビート」のリラックス効果を科学的に検証 (1/4ページ)
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「バイノーラルビート」という知覚現象を知っているだろうか?これは、わずかに周波数が異なる二つの音を、左右の耳から同時に流すときに起きる現象で、人間の脳には、新しい第三の音が作られたと感じるというものだ。
そしてこの知覚現象には、脳波を誘導し、集中力を高めたり、リラックス効果があるといわれている。果たして本当なのだろうか?
『Frontiers in Human Neuroscience』(2023年5月5日付)に掲載された研究によると、バイノーラルビートを聴いた複数の被験者の脳から、確かに落ち着つきを示すサインが出ていたことが明らかになった。
・脳が作り出す音響現象「バイノーラルビート」とは?
バイノーラルビートとは、ヘッドフォンやイヤホンを使い、左右の耳それぞれにわずかに周波数が違う音を流すことで、脳が新たな第三の音を感じるようになる知覚現象のことだ。
たとえば、左耳に440Hz、右耳に430Hzの音を流したとする。すると不思議なことに、脳にはその周波数の差である10Hzの音が聞こえてくる。これがバイノーラルビートだ。
ちなみにこれは異なる周波数が混ざり合って聴こえてくるわけではなく、脳の聴覚系で作られているという。
不思議なのは、聞こえないはずの音を感じる脳の仕組みだけではない。
じつはバイノーラルビートには、リラックス効果や集中力アップ、さらには幽体離脱といった不思議な効果があるようなのだ。
実際、バイノーラルビートによるリラックスを謳ったアプリや動画などはいくつもある。だが今のところその効果については、個人の感想が報告されているだけで、科学的に検証されたことはあまりなかった。