夜中の「咳、胸やけ」はもしかすると… 現役医師がその病気について解説 (1/2ページ)
寝ようとしてベッドに寝転がると、咳がとまらない、胸が焼けるように痛いなどの症状を感じたことはないだろうか。
実は、これは近年増え続けている「逆流性食道炎」という疾患だ。
今回はこの疾患について、治療法や予防法とともに解説する。
3人に1人が逆流性食道炎数十年ほど前であれば、日本人の逆流性食道炎の患者は、数%程度だった。
しかし、現在は3人に1人が逆流性食道炎で悩んでいると言われている。
胃酸が逆流逆流性食道炎は、胃酸が食道に逆流する疾患だ。
通常、胃と食道の間は筋肉が発達しており、物が通らない時は閉じている。
しかし、逆流性食道炎になると、この筋肉が緩まることで胃酸が食道側に流れてくるのだ。
筋肉が緩まる原因として、加齢、体質、食道裂孔ヘルニアがある。
通常、胃と食道のつなぎ目がは胸とお腹の境界にあるが、食道裂孔ヘルニアだとつなぎ目が胸側にあることで、つなぎ目が緩まってしまうのだ。
他の原因としては、お腹の圧が上がりやすい、肥満、暴飲暴食などがある。
また、胃酸が多く分泌されるような食事をするのも問題だ。
主な症状は…逆流性食道炎の代表的な症状は、胸やけ、みぞおちの痛み、酸っぱいものがあがってくる感じ、のどの違和感などだ。