どうやって「薬」は開発されるのか? その過程を現役医師がわかりやすく解説 (1/2ページ)
普段何気なく飲んでいる「薬」だが、実は驚くほど長い期間や多くの費用をかけて開発していることを知っているだろうか。
今回は、病院で処方される薬が、販売されるまでについて解説する。
まずは化合物を製作薬を新しく作るとなると、まずは疾患や症状に対して効果がある化合物を作ろうとする。
これまで薬にするために、膨大な数の化合物が作られてきた。
そのデータを元に、次にどのような化合物を作るのかを決めるのだ。
化合物ができれば、安全性を確かめるためにさまざまな研究をする。
そしていよいよ、安全性と効果がありそうと分かれば、人に投与し始めるのだ。
ちなみに新たな化合物を作っても、9割以上はこの段階でドロップアウトしてしまう。
安全性の確認次に、健康な人に薬を投与する試験を行う。
この段階では、薬の副作用や安全性に問題がないかを確認する。
しかし、少人数の健常な人に試すだけなので、副作用のデータとしては限りがある。
この試験の目的は、大きな副作用がないかどうかを確認することなのだ。
少人数の患者に投与大きな安全性に問題がなければ、次は、効果が出るだろうと予想される患者に投与する試験を行う。
ここでもまだ、少人数の患者に限る。
また、ある程度元気な患者にしか投与しない。