朝ドラ「らんまん」で山脇辰哉が演じる堀井丈之助のモデル?小説家・坪内逍遥の生涯③ (1/3ページ)
日本の文芸史を変えた?『当世書生気質』と『小説神髄』を発表
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坪内逍遥は、学者と小説家の二刀流として順調に歩みを進めていました。
明治18(1885)年6月、『一読三歎当世書生気質』を刊行開始(全17冊)。同年9月には『小説神髄』の発表(全9冊)の刊行を始めます。
いずれの書籍も、逍遥にとって代表的な著作でした。
翌明治19(1885)年、鵜飼常親の養女・センと結婚。明治24(1889)年には、雑誌『早稲田文学』を創刊するなど、公私にわたって充実した日々を過ごしていきます。
牧野富太郎と親友?それとも…?明治24(1889)年の末、森鴎外との間で論争が起こり、人々の耳目を集めることとなりました。
この論争は「没理想論争」と呼ばれる文学論争です。