人間の皮膚には肉眼では見えない隠れた模様「ブラシュコ線」がある (2/5ページ)

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ブラシュコ線を可視化した図 / image credit:Molho-Pessach & Schaffer, Clinics in Dermatology, 2011

 それから100年後、医師のルドルフ・ハップル氏が、さらに頭皮のつむじや、うなじの巻き毛などのパターンをブラシュコ線の例として追加した。・ブラシュコ線はなぜできるのか?
 ブラシュコ線がなぜできるのか。

 これは、胚が発達する際に、細胞が分裂して皮膚になるまでの道のりをたどったものだと現在では考えられている。

 具体的には、主要な表皮細胞であるケラチノサイトと、皮膚の色素を担う表皮奥の細胞、メラニンを生む「メラノサイト」の経路によって、形成される。

 メラノサイトは、私たちがまだ、数百個の細胞の塊にすぎないときに、胚の神経冠で作られる。

 私たちの皮膚細胞を生み出す胚細胞の中には、父親のX染色体を持つものもあれば、母親のX染色体をもつものもある。

 これら初期細胞から分裂したすべての細胞は、同じエピジェネティック(後成の)X染色体の設定を維持する。

 つまり、ブラシュコ線全体が、そのDNAバージョンをシェアすることになるが、その隣の線は同じかもしれないし、もう一方のX染色体をもっているかもしれない。

 このため、パターン模様の一部が線になったり、大きな斑点として現れたりする。

 こうした遺伝子が作るパターンのパッチワークは、モザイク現象と言われ、X染色体に関連する特質だけでなく、発達の初期の段階で起こる突然変異でも発生する可能性がある。
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