「上司にほめられて自己肯定感が上がった」がありえないわけ (1/2ページ)

新刊JP

「上司にほめられて自己肯定感が上がった」がありえないわけ(*画像はイメージです)
「上司にほめられて自己肯定感が上がった」がありえないわけ(*画像はイメージです)

「上司にほめられて自己肯定感が上がった」
「テストの成績が伸びず、自己肯定感が最近下がっている」
など、「自己肯定感」という言葉は多くの人が知っていて日常的に使う言葉になった。

普段からこの言葉を使っている人は、「これが自己肯定感だ」ということを感覚的に持っているはず。しかし、その自己肯定感は本物だろうか。

■「上司にほめられて自己肯定感が上がった」がありえないわけ

『鋼の自己肯定感~「最先端の研究結果×シリコンバレーの習慣」から開発された“二度と下がらない"方法』(宮崎直子著、かんき出版刊)は自己肯定感の誤解と真実に迫る。
ここで、自己肯定感についてよく使われる言い方を見てみよう。

「今の上司はよくほめてくれるから自己肯定感が上がる」
「自分の給料が同年代の平均以下だと知って自己肯定感が下がった」
こんな使い方をしていないだろうか。特に違和感はない使い方に思えるが、実際はこの使い方はちょっとおかしい。

「自己肯定感」という言葉は広く認知されるようになった一方で、その定義はあいまいになってしまった。上記の使い方は、自己肯定感をぼんやりと「自信」程度の意味合いで使っているといっていい。

しかし、自己肯定感とは、他人にほめられたから上がったり、自分のどこかが周りと比べて劣っているから下がったりするようなものではない。もしそう考えているのだとしたら、あなたの思う自己肯定感は、自己肯定感ではない。それはおそらく「自己有用感」(誰かの役に立っているという気持ち)や「自己効力感」(自分は何かができるという気持ち)である。

本書によると、自己肯定感とは「何があっても自分の味方でいること。つまり、自己肯定感を上げるとは、自分を世界一の親友にすること」だとしている。成功しても失敗しても、誰かの役に立たなくても、何もできなくても、変わらない自分への愛が自己肯定感なのだ。

■過度な自己犠牲に走る人たち

自己肯定感と自己有用感や自己効力感を混同することは危険かもしれない。

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