自然細胞よりも速く進化する人工細胞を作成。「生命は道を見つける」ことを実証 (2/5ページ)
突然変異のせいで、生命を維持するために絶対必要な機能が失われてしまうからだ。
レノン氏らはこれを確かめてみることにした。そのために「マイコプラズマ(Mycoplasma mycoides)」という細菌から遺伝子の45%を取り除いた。
取り除かれたのは、どれもなくても大丈夫なものばかり。そして残された493個の遺伝子は、どれも絶対に必要なものばかり。
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マイコプラズマの細胞を1万5000倍に拡大したもの。ここにはたった493個の遺伝子しかない/image credit: Indiana University
1つでも欠ければ、この人工マイコプラズマは生きることができない。これまでの常識によるならば、「突然変異の余地がないため、進化できない」はずだった。
ところが実際は、簡単に突然変異が起きることがわかったのだ。ただ普通に300日間育てただけで2000世代分、人間で言うなら4万年もかかるような進化を遂げていた。
最小限の遺伝子しか持たない人工マイコプラズマは、どうにかして「道を見つけた」のだ。