自然細胞よりも速く進化する人工細胞を作成。「生命は道を見つける」ことを実証 (3/5ページ)
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最小限の遺伝子しか持たない細菌はどうやって進化するのか? その謎の解明は、生命そのものの起源を知るヒントになるかもしれない / image credit:Indiana University・人工細菌は自然の細菌より速く進化
そこで研究チームは、この進化した人工マイコプラズマ(進化人工細菌)の生命力を調べてみることにした。自然のマイコプラズマ(自然細菌)や、進化していない人工マイコプラズマ(未進化人工細菌)と”バトル”させてみたのだ。
やり方は簡単。進化人工細菌・自然細菌・未進化人工細菌のうち2グループを、試験管の中に同じ量だけ入れてみる。
しばらくすると、どちらかが多数派になる。その多数派は、それだけその環境にうまく適応できた、つまり強いということだ。
この結果、自然細菌は未進化人工細菌よりは強かった。ところが進化人工細菌は自然細菌を凌駕したのだ。
この人工マイコプラズマは、遺伝子をはぎ取られたおかげで、試験管内の環境に適応するための力を失っていたはずだった。それなのに進化を重ねることで、失われた力を取り戻していた。
ちなみにこの進化で一番大きく変貌をとげた遺伝子は、細胞の表面を作り上げるものだったという。だが中には機能がよくわからない遺伝子もあったとのことだ。