「いが餅」に込められた農村のつつましい願いとは…伝統和菓子のさまざまな起源説を紹介 (2/3ページ)
あの、忍者で有名な伊賀の里ですね。
また、平安時代の厄除けの儀式を起源とする嘉祥菓子にはズバリ「伊賀餅」が含まれており、時代が下ると、京都では民間にも広まりました。これが「いが餅」として全国に広まった可能性もあります。
それから三重県鈴鹿市には「いかもち」という言葉がありますが、これは、お米を炊いた際の香りを餅に移そうとする意味の言葉で、「飯の香りの餅」として伝わっており、これがいが餅の起源になったとも考えられます。
ちなみに、埼玉県にも「いがまんじゅう」という有名な郷土料理がありますが、この発祥地は鴻巣市とはっきりしており、饅頭と赤飯をあわせて炊くという独特のものです。名前も栗のイガイガに由来しており、さしあたりいが餅とは関係がなさそうです。
豊かな実りをイメージして…さらに東北では、もともとは「伊賀餅」と呼ばれていたものの、その後、大正時代に稲の不作が続いたので五穀豊穣を祈願する意味で「稲花餅」と書くようになったという由来があります。
このため、有名な山形県の蔵王温泉で販売されているいが餅(稲花餅)は、稲の実りを表す黄色が使われています。