チーズケーキはいつ「定番」になった?日本人のチーズおよびチーズケーキ受容の歴史【前編】 (2/4ページ)
こうした経緯を見ると、日本で紹介されたチーズケーキというお菓子は、前途多難だったと言えるでしょう。
明治時代に紹介され始めるもう少し、明治時代の日本人とチーズケーキの関係について詳しく説明します。
日本で初めてチーズケーキが紹介されたのは、1873年に刊行された『万宝珍書』という百科事典に近い書籍の中でのことで、ここで最新の洋菓子としてライスチースケーキという名称が出てきます。当時はチーズのことをチースと表記していました。
また、少し後の1889年に刊行された岡本半渓の『和洋菓子製法独案内』でも、やはりライスチースケーキが紹介されています。詳しいレシピは不明ですが、ライスというくらいですから、当時はチーズと餅のようなものを混ぜた生地が使われていたのでしょう。
ちなみに、ジャーナリストの村井弦斎が著した『食道楽』には、チーズの食べ方としてソフレーというレシピが紹介されています。
これは現在のスフレチーズケーキに近いもので、レアチーズケーキやベイクドチーズケーキよりもこれが先に紹介されたのは、日本人にとって馴染み深かったカステラに近かったからかも知れません。