南極の「血の滝」が赤い理由。その詳細が明らかに (3/6ページ)
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・水を赤くしているのは古代の微生物に由来する「ナノスフェア」
ナノスフェアとは、ナノ"という言葉が示す通り、非常に小さな(ナノメートルレベルの)球状の粒子のことを意味する。
南極の血の池を構成するナノスフェアは、古代の微生物に由来し、その大きさは人間の赤血球の100分の1だった。これらは、テイラー氷河の融解水に豊富に含まれている。
鉄のほかには、シリコン、カルシウム、アルミニウム、ナトリウムも含まれていて、この独特な組成が、氷河の底に閉じ込められていた濃い塩水が突端から出てくるときに、酸素や太陽光、温かな気温と出会って酸化し、赤く染まる一因になるという。
「鉱物になるためには、原子が非常に特殊な結晶構造に配列されなければなりません」レヴィ博士は説明する。
ところがここのナノスフェアは、結晶構造を持たず、原子が規則正しく配列されていない非晶質(アモルファス)だったため、これまでの固体を調べる方法では、検出することができなかったそうだ。
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・血の滝の研究で分かった地球外生命体を探す難しさ
南極のテイラー氷河には、氷の下数百メートルのところに、古代の微生物が存在していて、それらは、数千年、あるいは数百万年にわたって、独自に進化してきた。