南極の「血の滝」が赤い理由。その詳細が明らかに (4/6ページ)
そのため、ほかの惑星にいるかもしれない生命体を発見したいと願う宇宙生物学者にとっては、願ってもない場でもある。
しかし、この新たな発見は、火星探査機のようなロボットが適切な装備を備えていなければ、惑星の氷の下に存在するすべての生命体を検出できないかもしれないことを示している。
例えば、今回の研究で、ナノスフェアを特定するのに使った分光装置は、南極に持ち込むことはできなかった。サンプル採取して、海外の研究所に送らなくてはならなかったのだ。
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血の滝と、その氷河下に生息する微生物群の概略図 / image credit:Zina Deretsky/US National Science Foundation/Public Domain/Wikimedia Commons・現代の技術ではまだ地球外生命体を探すのは困難
この発見は、これまでの仮説を裏づけている。
つまり、研究者がいまだに火星に生命を見つけられない理由は「現在の技術では、たとえ生命体のすぐ上を探査機が通過したとしても、必ずしもその痕跡を見つけられるわけではない」ということを示している。
例えば今、火星探査機を南極に持ってきても、テイラー氷河の末端を真っ赤な扇状地に変える、微生物ナノ粒子を特定することはできないだろう。
「私たちの研究は、探査機による分析は、惑星表面の環境物質の真の性質を決定するには、不十分であることを明らかにしました」リヴィ博士は言う。
これはとくに、火星のような寒冷な惑星に当てはまります。こうした場所では、形成される物質が、ナノスフェアかつ非晶質である可能性があります。