この夏は大人の工場見学がアツい! キリンのウイスキー蒸溜所に行ったらウイスキー初心者もめちゃくちゃ楽しめた (2/5ページ)
■原料は厳しい基準をクリアにした良質なものだけ
富士御殿場蒸溜所では、麦芽のみを原料とした「モルトウイスキー」と、麦芽以外の穀類を主原料としている「グレーンウイスキー」の2種類を製造しています。
実は、モルトウイスキーとグレーンウイスキーの原酒両方を造ることができる蒸溜所は、世界的にも稀なのだそう。アメリカやカナダなど、世界中から原料を調達し、多様な原酒を造っています。
見学ツアーでは、実際に使用されている原料や、今に至るまで品質を保ち続けることができている理由の一つである“厳しい基準”についても知ることができます。
■ウイスキーの品質は「仕込み」から始まる!
ウイスキーは仕込みから始まります。キリンディスティラリーが理想に掲げる「クリーン&エステリー(※1)」なウイスキーを仕込むための仕込釜を使い、富士の伏流水と原料を混ぜ合わせ、麦芽、もしくは穀類の酵素の力で糖化させます。
原料の使い分けや、原料による最適な仕込み条件を設定するのはプロにしかできない技術。長年積み上げた技術や知識、経験でそれぞれの原料の香りと味が引き立つよう、仕込みを行っているとのこと。
仕込みの段階からウイスキーの品質が左右されるなんて……! と目から鱗でした。
※1:キリンディスティラリーが目指す「澄んだ味わいの中に広がる果実や花を想わせる香りと味わい」のこと
■発酵は香りや味わいを引き立たせる重要なステップ
ウイスキーの香りや味わいを十分に引き立たせるには、発酵も重要なステップ。糖化された麦汁は冷却した後に酵母タンクに送り込まれ、ウイスキー酵母を加え、発酵させます。
酵母は糖をアルコールに変えるだけでなく、香味成分を生成する役割としても重要。富士御殿場蒸溜所では、従来のステンレス製タンクに加え、木製タンク(木桶発酵槽)を新たに導入し、多彩な味わいを実現しています。
モルトウイスキー用の木桶発酵槽では、酵母だけでなく木の表面に住みついた乳酸菌の力も利用し、発酵させるのだそう。そのため、乳酸菌を殺さないよう、洗剤を使った洗浄を行わないのだとか。