この夏は大人の工場見学がアツい! キリンのウイスキー蒸溜所に行ったらウイスキー初心者もめちゃくちゃ楽しめた (3/5ページ)
こういったプチ裏話を聞けるのも、工場見学の醍醐味ですよね!
■そして蒸留。キリンならではの3つの蒸留方法は世界的に希少
一般的なウイスキーづくりの蒸留(※2)は、主に2つの方法によって行われますが、富士御殿場蒸溜所では4つの蒸留方法を採用しています。
モルトウイスキーでは銅製のポットスチルを使用。発酵液を蒸留釜に入れて熱し、蒸気となった成分を冷却器で冷やして、ウイスキーのもととなる蒸留液ができます。
グレーンウイスキーの蒸留には、一般的とされるマルチカラムに加え、ケトラとダブラーという蒸留器も使用しています。個性の異なる蒸留器を3つも稼働させている蒸溜所は、世界的にも非常に稀なのだとか。
ちなみにケトルとダブラーは、日本では「キリンディスティラリー 富士御殿場蒸溜所」にしか存在しません。キリンが世界五大ウイスキーのうち4つ(※3)をカバーしている理由は、まさに蒸留器にあるのです。
※2:発酵させた液体からアルコールを分離し、アルコールを濃縮させること ※3:世界五大ウイスキーのうち、「スコッチウイスキー」「アメリカンウイスキー」「カナディアンウイスキー」「ジャパニーズウイスキー」をカバーしている
■樽詰め、熟成へ。長い眠りにつき、目覚めの時を待つ
いよいよ見学ツアーも終盤へ。ウイスキー造りの要となる熟成は、単に蒸留液を樽に詰めて放っておくことではないのだそう。
実際、樽詰めの段階では液体はまだ透明色。琥珀色のウイスキーに仕上げるには、樽の内側を焦がす必要があるのです。
ウイスキーが琥珀色である理由は、樽の材質が含む成分や、樽を焦がすことにより変化した成分が溶け出し、ウイスキーの成分と反応するから。ちなみに、ウイスキー樽の内面を焦がすことを「チャー」と呼びます。
焦がすといっても、焼き方によってバニラ香やスパイシーさの強弱が変わるため、「焼き具合」も重要なポイントです。また、新樽や、古樽とよばれる何回かウイスキーの熟成として使い込んだ樽をあえて使うなど、樽の使い分けによって熟成のさせ方も変えているのだそう。