140万年前の初期人類は、石を意図的に丸くして球体を作っていたとする研究結果
[画像を見る]
140万年前の初期の人類とともに、丸く加工された球体の石がいくつも出土されている。だがその理由は謎のままだった。
考古学者たちは、テニスボール大のこの「スフェロイド」がどのようにして作られたのか、長いこと議論してきた。
彼らは、本当に完璧に丸いボールを作ろうと、石を削ったのだろうか?それとも、古代のハンマーのように繰り返し石をたたきつけているうちにできた、ただの偶然の副産物にすぎないのだろうか?
新たな研究では、初期人類は、意図的に石の球体を作り上げており、自分たちが何をしているかをちゃんとわかっていた可能性があることを示している。
・140万年前の石灰石でできた球体は意図的に作られていた
エルサレムのヘブライ大学が主導した研究チームは、現在のイスラエル北部にあるウベイディエ遺跡で見つかった、140万年前の石灰石の球体、スフェロイド150個を調査した。
3D分析技術を使って、石の形状を再構築したところ、これらが意図的に丸く作られた可能性が高いと判断された。
正確に人類のどの系統に属していたかは不明だが、この初期の類が、純粋に理想的な球形を達成しようとしていたというのだ。
『nature』誌(2023年9月6日付)に掲載された研究によると、スフェロイドが作られていたとき、滑らかな球にはならなかったが、かなり球形には近くなったという。
[動画を見る]
Making a Sphere: 3D Analysis of the 'Ubeidiya Spheroids・初期人類は滑らかな球体を作るための能力があった
これは重要なことだ。川や小川など自然界にある小石は、より滑らかなボール型になることはあるが、真の球形に近づくことはほとんどないからだ。
この研究に参加してはいないが、フランス国立自然史博物館の考古学者ジュリア・カバネス氏は、これは人類の祖先が自分たちがなにをしているかについて、精神的に先読みすることができた証拠だと言う。
つまり、遠い古代のご先祖さまには、こうした作業を計画し、実行する認知能力があったということだ。
カバナス氏は、ほかで見つかっているスフェロイドにも、同じ技術が使われた可能性があると言う。
例えば、現在のタンザニア、オルドヴァイ峡谷で発見された、200万年前の最古のスフェロイドにも、光を当てることができるかもしれない。
[画像を見る]
・何の目的で球体を作り上げたかは不明
だが、私たちの祖先が、わざわざ球体を作る努力をした正確な理由は、相変わらず謎のままだ。
骨から骨髄を抽出したり、植物をすりつぶす道具を作ろうとしていたのではないかという説もある。
また、スフェロイドを発射体として使おうとしたのではないか、あるいはシンボル的、芸術的な目的で作ったという研究者もいる。
「あらゆる仮説が可能です」カバネス氏は言う。「でもおそらく、答えは永遠にわからないでしょう」
References:Daily briefing: Did ancient humans craft these rock balls? / Early human ancestors turned stones into spheres on purpose, study suggests | Archaeology | The Guardian / written by konohazuku / edited by / parumo
『画像・動画、SNSが見れない場合はオリジナルサイト(カラパイア)をご覧ください。』