NHK大河ドラマでは山寺宏一が熱演!天皇を悪霊となって祟り殺した!?“天台宗”慈円の汚名は「濡れ衣」 (4/4ページ)
記事冒頭で述べた四条天皇は、廃された仲恭に代わり、幕府に擁立された後堀河天皇の皇子だ。四条天皇は一二歳で崩御するが、身近な者らを驚かせようといたずらで御所の廊下に滑石の粉末(スベリ剤)を撒き、自らが誤って転倒したのが原因だと伝わる(『五代帝王物語』)。
亡くなった経緯が特殊なだけに、風評が飛び交いやすい。当時、慈円が九条家の栄華を奪った相手――近衛家や後堀河天皇を恨んでいたと人々に記憶されていたのだろう。
それが慈円にとんでもない濡れ衣を着せる結果になったと言えよう。
跡部蛮(あとべ・ばん)1960年、大阪府生まれ。歴史作家、歴史研究家。佛教大学大学院博士後期課程修了。戦国時代を中心に日本史の幅広い時代をテーマに著述活動、講演活動を行う。主な著作に『信長は光秀に「本能寺で家康を討て!」と命じていた』『信長、秀吉、家康「捏造された歴史」』『明智光秀は二人いた!』(いずれも双葉社)などがある。