そのかゆみどれくらい?かゆみを客観的に数値化するウェアラブルデバイスが開発される
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痛いのも嫌だけど痒い(かゆい)のも辛い。だがどれくらいかゆいのか?それを第三者が判断するのは難しい。
そこで今回、かゆみのレベルを客観的に測定してくれるウェアラブルデバイスが開発された。
皮膚科の医師にとって、患者のかゆみを正確に知るのは大切なことで、治療法も変わってくる。それをどんなに丁寧に患者に訊いてみたところで、答えはその人の主観的な感想でしかない。
だが、この指に装着して使うかゆみセンサーなら、使用者がかく頻度と強さを測定することで、かゆみの強さを数値化して客観的に示してくれるのだ。
・かゆみを数値化するウェアラブルデバイス
このかゆみセンサーを開発したのは、米国カーネギーメロン大学博士課程の学生アクヒル・パドマナーバ氏だ。
彼は子供の頃ひどい湿疹によるかゆみに悩まされた経験があり、それが同じようにかゆみに悩む人たちを助けたいという思いにつながったのだそう。
指輪のように人差し指に装着するこのかゆみセンサーは、従来の実験的なかゆみセンサーと同じように(そう、同じことを考えた人は過去にもいるのだ)、「加速度センサー」によってポリポリとかく動作を検出する。
だがこの方法には1つ弱点がある。かく動作を検出することができても、どのくらい強くかいているのかわからないのだ。
そこで今回のかゆみセンサーでは、「コンタクト(接触型)マイク」が採用された。
コンタクトマイクとは、空気を伝わってくる音を拾い上げる普通のマイクとは違い、物体を伝わってくる振動を検出する。
よくある使い方としては、管楽器のようなアコースティック楽器の音を拾うといったものがあるが、今回のかゆみセンサーの場合は、指を伝わってくる振動をキャッチする。
マイクといっても、コンタクトマイクは空気を伝わってくる声を検出することはないので、話し声が盗み聞きされたらどうしようと心配する必要はない。
こうして検出されたデータは、手首の上のところに着用される小型コンピューターで処理する。
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かゆみセンサーのプロトタイプ / image credit:Carnegie Mellon University・かゆみのレベルを知る指針に●
パドマナーバ氏は、実際にそのデータを処理するソフトウェアを開発するため、20人のボランティアに協力を仰ぎ、かゆみセンサーを装着したまま感圧式タブレットをかいてもった。
集められたさまざまな強さでかく動作のデータを、今度は機械学習で分析。それをもとに、かゆみの強さを示す0から10まで指標を設定した。
パドマナーバ氏が個人的に証明しているように、たとえ同じ時間帯や同じ場所でかゆみが発生し、かいたとしても、すべてのひっかき傷は同じにはならない。
かく力が強ければ強いほど、皮膚に与えるダメージは大きくなる。
パドマナーバ氏はこのかゆみセンサーが市販化されることで、病院の皮膚科医が患者のかゆみのレベルを判断する指針になればと考えている。
また患者自身もかゆみセンサーで自分のかゆみの発生頻度や時期、度合いを知ることで、日常生活を円滑に過ごせる工夫ができるんじゃないかという。
だがピッツバーグ大学メディカルセンターの皮膚科助教授でもあるチョーダリー氏は、皮膚科の専門医は患者のかゆみの症状について質問することに慣れているのであまり役に立たないだろうという。
だが、かゆみ止めの新薬を試験し、それがかゆみに影響するかどうかを正確に判断する必要がある研究者にとってはこのデバイスは最も役立つだろうと述べた。
この研究は『Communications Medicine』(2023年9月19日付)に掲載された。
アレルギー性皮膚炎に悩まされる私は、常に掻きむしって出血大サービスとなっているのが日常だが、「かゆいぐらい我慢すればいいのに」と言われることもある。
いやだから我慢できないんだって、って話なんだが、このデバイスで私のかゆみがどれほど辛いかを客観的に判断してもらえるのならうれしい。
もしかしたら私は普通の人よりかゆみに弱くて、痕が残るほどかかずにはいられないタイプかもしれないが。おかげで腕や脚に常に傷があり驚かれるレベルなんだが。
References:CMU Sensor Objectively Measures Scratching Intensity / written by hiroching / edited by / parumo
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