デンキウナギの放電が周辺生物の遺伝子に変化をもたらす可能性 (2/4ページ)
名古屋大学の本堂栄一教授と飯田篤夫助教授が率いる研究グループは、デンキウナギの放電が周囲の生物たちに同じような効果を発揮しているのではないかと考えた。
川の中には「環境DNA」と呼ばれる生物のDNAの断片が流れている。
もしもデンキウナギの強烈な電撃を食らった生物たちの細胞に孔が開いたとしたら、ここから環境DNAが取り込まれるかもしれないというのだ。・デンキウナギの放電で環境DNAが細胞内に取り込まれることを確認
飯田助教らはこの仮説を検証するべく、デンキウナギとゼブラフィッシュで実験してみることにした。
光るようマーキングされたDNA溶液をゼブラフィッシュに浴びせ、それからデンキウナギを刺激して放電させてみたのだ。
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ゼブラフィッシュを入れデンキウナギを刺激して放電させる実験
エレクトロポレーションは一般的に実験室で行われるものとされる。だが飯田助教にはかねてから異論があったらしく、次のように語っている。
エレクトロポレーションは自然界でも起こるのではないかと思っていました。実験の結果、ゼブラフィッシュの5%に、環境DNAマーカーの光が確認された。デンキウナギは本当に遺伝子組み換えの動力源かもしれないということだ。
アマゾン川にいるデンキウナギが電源、周辺に生息する生物が受容細胞、水中の環境DNAが外来遺伝子となれば、放電で周辺生物の遺伝子組み換えが起きる可能性に気づいたのです