あまりにもブラックすぎ…身分差別や強制入隊、突然のクビ…美化されすぎた「奇兵隊」の真実 (2/4ページ)
この「身分に関係なく隊士を募った」という点から、奇兵隊というのはメンバーが皆平等に扱われ、等しく戦闘訓練を受ける部隊だったのだと思われるかも知れません。
実際、長らくそのようなイメージが定着していました。つまり、奇兵隊というのは明治維新に先駆けて「四民平等」を実現した近代的で理想的な部隊だったというイメージです。
しかし実際にはそんなことはありませんでした。そもそも奇兵隊の隊士の半数は武士が占めており、四割が農民、一割がその他という程度だったのです。構成員の出自は、それほど均質なものではありませんでした。
さらに、奇兵隊には身分ごとの区別もありました。
身分差別や強制もあったまず奇兵隊では、武士以外の人は「匹夫(ひっぷ)」と呼ばれていたそうです。ちなみに匹夫とは、身分が低い男性のことや、教養のない人のことを指す言葉です。
また、奇兵隊の隊規では、隊士たちは着るものを身分ごとに区別されていました。使える生地や色が身分によって細かく分類されていたのです。
また「奇兵隊は四民平等」というイメージからは、隊士たちは皆、志を持って志願したかのように感じるかも知れません。つまり隊士たちは身分は違えど、志を同じうする者同士が平等に結束した部隊だったのだ……ということですね。
しかしこれも間違いで、奇兵隊のメンバーは純粋に応募・志願した者ばかりではありませんでした。中には無理やり参加させられた隊士もいたのです。