あまりにもブラックすぎ…身分差別や強制入隊、突然のクビ…美化されすぎた「奇兵隊」の真実 (4/4ページ)

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では戊辰戦争が終了した後、奇兵隊はどうなったのでしょうか? 中には、山縣有朋のように政府で活躍した人もいましたが、実はほとんどの隊士たちはいきなりクビになっています。

山縣有朋像

これは奇兵隊だけではなく、奇兵隊を含む長州藩の各部隊に共通する措置でした。隊士たちは、論功行賞を与えられることもないまま解散させられたのです。

当時、これらの各部隊の隊員は総勢5千人以上いました。しかし、新たに結成されることになった常備軍で引き続き雇われたのは、半分以下の2千人ほどに過ぎませんでした。

さすがに、この措置に激怒した各部隊の隊士のうちおよそ2千人は、反乱事件を起こしています。それも無理のない話ですね。

このように見ていくと、実は一般的に知られている奇兵隊のイメージはかなり美化されたものだと分かるでしょう。四民平等などという素晴らしいものではなく、その内実は大変ブラックだったのです。

参考資料:
日本史の謎検証委員会『図解 幕末 通説のウソ』2022年

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